「FXスイングトレードテクニック」


ちょっとアマゾンのギフトカードが余ったので買ってみました。
最初は単なる「こうやったら儲かりました」本の類かと思っていました。
またそうであったとしても、独自のトレーディングシステムでも書いてあれば参考にしようかと思ってましたが、それらの期待はことごとく裏切られました。
著者の田平さん、なんで「ドクター田平」なんだろうと思ってましたが、略歴見て驚きました。
なんと京大の経済学部出た後、阪大の医学部出てお医者さんになっている方です。
これは、前回紹介した「勝者もなく敗者もなく」に出てくる元音楽家のトレーダー田中さんの時に匹敵する驚きです。
単に文系から理系に転進したというだけではありません。京大、阪大と言えば、行きたいと思って誰もが行けるところではありません。こういう特殊な経歴に弱い私は、この本を真剣に読むことにしました。
本題はFXスイングトレードテクニックなのですが、特に独自のシステムを使っているわけではなく、基本はMACDで、フィルタとしてスローストキャスティクスを使うというスタイルです。著者はむしろ一般的なテクニカル指標を使うべきだと言っています。
この本で強調されているのは、投資テクニックではなく、投資哲学です。当たり前だけど、誰もが陥りやすいポイントをわかりやすく説明してあります。
「効率的市場仮説」など経済の用語も使いながらも、テクニカル指標の感度と特異度をがん検診に置き換えて説明しているところが面白いです。
テクニカル指標が万能ではないことを、風邪一つとっても医師の処方はマニュアル通りではないということに例えてあり、なるほどと思いました。
前述の田中さん同様、田平さんのバックグラウンドが矛盾なく投資哲学に表れており、そういう意味で説得力がありました。
最終章でシステムを使った自動売買について触れてあり、感情を排除した究極の投資法と書かれてありますが、システムを作るのは人間だと締めくくられています。
私は工学系の人間で、システムを厳密に定義してプログラミングしたいと思っているので、直接参考になることはありませんでしたが、自分の得意分野の考えを投資テクニックに取り込むことで、他人に惑わされない自分だけのシステムが作れるのだと確信しました。



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