ジオメトリック・ランダムウォーク

本来の算術ランダムウォークはガウスノイズを順次加えていって作るものなのですが、前回のランダムウォークでは、価格がマイナスになってはいけないということと、変動幅は絶対値ではなく、割合で表すのが自然ということで、単に変動の割合をガウスノイズにしていました。
前回3万個のデータ(と言っても日足なら100年分)だと何となく相場データっぽくなっていたのですが、試しに50万個のデータまで増やしてみると、ほとんどの場合で0に収束してしまうことに気づきました。
これは価格が小さくなればなるほど変動幅も小さくなるので、0に近づいていくとそこから上がれなくなるからなのですが、このやり方だと必ずダウントレンドになってしまいます。
そこで再びランダムウォークについて調べなおしたところ(前回見逃していただけ)、相場のモデルとして適当なものに、Geometric Random Walk というものがありました。これも直訳すると幾何ランダムウォークっていうのでしょうが、よくわからないので、ここではジオメトリック・ランダムウォークと言っておきます。以下のサイトを参考にしました。
http://www.duke.edu/~rnau/411georw.htm
これは、価格のLOGを取ったものの差分がガウスノイズになるように作るものです。後でexpを取るので、結局は前日の価格にexp(ガウスノイズ)をかければいいだけです。
この方法にすると、価格が0に収束することはなくなりました。が、1から始めても、非常に大きな値になることもしばしば現れるようになりました。実際に標準偏差を0.07%としたときの300万個のランダムウォーク(なんと1万年分)を作ってみました。

この図は縦軸をLOGスケールにしていますが、実際には大きなところで20000近い価格になっています。株価ならこのような動きもありそうですが、為替でも1万年もかかれば何万倍も違ってくることもあるのかもしれません。
それより興味深かったことはバブルのような動きがランダムウォークで作れるということです。下の図を見てください。

これは上のと同じ条件で30万個のランダムウォークを作り、縦軸をリニアスケールで表したものです。バブルのときの相場に似ていませんか?
これまでバブルみたいな動きはランダムウォークとは違うものだと思っていましたが、これを見るとバブルもランダムウォークの一部なのかもしれません。
次回はシステムについて考えてみたいと思います。
にほんブログ村 為替ブログへ上位ランキングのブログ記事はこちら



コメントは受け付けていません