GARCHモデル

久々にランダムウォークの記事です。
以前、ジオメトリック(幾何)ランダムウォークの記事を書きましたが、そのおさらいです。
幾何ランダムウォークとは、1サンプル前との価格の対数の差が正規分布になっていると仮定するモデルです。
e(n) = log(y(n)) - log(y(n-1))
e(n)が正規分布となるわけですが、ここでは為替を対象に考えると、平均0、ドル円などのメジャー通貨ペアでは1年間のボラティリティが8%程度なので、1日あたりのボラティリティは、8/√260≒0.5%となります。(為替は土日以外ほとんど動いているので年間営業日数を260日としています)
つまり、v(n) を1日あたりのボラティリティ、w(n)を平均0、分散1の正規乱数系列とすると、
e(n) = v(n) w(n)
と書けます。ランダムウォークの場合、v(n) = 0.005 など一定値として考えます。
e(n)が求まれば、ランダムウォークは
y(n) = y(n-1)exp(e(n)) ≒ y(n-1)(1+e(n))
のように書けます。
ところで、ボラティリティ v(n) は実際には一定ではなく、相場とともに変化します。一般に、ボラティリティは相場が大きく動くと大きくなり、一種のトレンドのように大きくなったり、小さくなったりを繰り返します。こういうボラティリティの動きを数式として表したものをGARCHモデルと呼ぶそうです。
詳しいことは省略しますが、GARCHの原型であるARCHモデルを開発したEngleさんは2003年のノーベル経済学賞を受賞したということです。
GARCHの一番簡単な形は
v(n)2 = c + b v(n-1)2 + a e(n-1)2
となります。ボラティリティv(n)が過去のボラティリティv(n-1)と、過去の変動率e(n-1)の影響を受けるということです。a,b,c はそれぞれ定数でc>0, b,a≧0となります。
本来なら、実際の相場から a, b, c を推定するわけですが、ここでは適当に決めてみます。a=0.000001, b=0.80, c=0.15 としたときのv(n)の変動の一例です。乱数使っていますから毎回違います。

ボラティリティのチャートというのはあまり見たことがないのですが、こんな感じでしょうかね。
ただ、ボラティリティが0.5%から1%に変化しても、これから作った価格の時系列データを見たところで違いはほとんどわかりません。GARCHモデルは、あくまでボラティリティの変動を実際に近づけただけで、やはり上がるか下がるかはランダムということには違いはないのです。
ボラティリティはオプション価格に影響してきますから、オプション価格を予測するのには使えるのかもしれません。
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