• カテゴリー別アーカイブ オプション取引
  • オプションシステムトレード第2弾

    前回の通貨オプションを使ったシステムトレードでは、1ヶ月満期のオプションを1年間ちょっとだけしかテストしなかったので、取引回数が少ないという問題がありました。
    今回は、SAXO系の通貨オプション専用ですが、1週間満期のオプションを繰り返すシステムのテストを行ってみました。期間も金利データが揃っている2001年から7年間分、トータルで350回ほどの取引回数を確保しました。但し、1週間もののIVのデータがないので、何パターンか固定してやってみました。
    通貨ペア:EUR/USD
    期間:2001年1月~2007年10月
    取引日:毎週金曜日
    オプションの満期:1週間
    IV:7%, 8%, 9%, 10%, 11%
    システム1
    ATMでプットとコールを売る
    満期で権利行使されたら決済
    今回はシステム1のみの結果です。

    横軸は取引回数で、縦軸は1ユーロ当たりの累積損益(ドル)です。
    システム1はほとんどランダムなトレードなので、前回のテスト同様利益が出ることは期待していなかったのですが、結果を見るとやはりIVにかなり影響を受けることがわかりました。
    あと、過去1年間のパフォーマンスが高いことがわかりますが、これは、IVを固定してテストしているので、最近1年間のIVが実際にはかなり低めに推移しているためだと思われます。
    いずれにしろ、正確なIVがわからなければ正確なバックテストはできないということになります。
    なので、このシステムを改良するとしても、明らかに低いIVでも利益が出るようなシステムにならないと使えないことになります。
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  • 通貨オプションでシステムトレード

    前から試してみたかった通貨オプションでのシステムトレードをバックテストしてみました。
    オプションはボラティリティに大きく影響されるので、完全にシステム化するのは難しいのですが、IVや金利のデータも1年を超えるだけたまったので、プレミアムの理論値を元に簡単なテストをしてみました。
    通貨ペア:EUR/USD
    期間:2006年9月~2007年10月
    取引日:毎月1日
    オプションの満期:1ヶ月
    システム1
    ATMでプットとコールを売る
    満期で権利行使されたら決済
    まずは非常にシンプルなシステムです。オプションの時間価値はATMで一番大きいのでそれだけを狙うシステムです。相場が動かなければ必ず勝てるはずですが、実際の資金曲線はこのようになりました。

    やはり1年を通して相場が動かないはずもないので、かろうじて93pipsとプラスで終わっていますが、プロフィットファクター1.11、最大ドローダウン362pips とあまりよろしくありません。
    システム2
    システム1に対して、決済時の為替差損が200pipsを超える場合、ATMではなく、80デルタあたりのITMのオプションを売る
    これはプレミアムを大きく取ることでその月のドローダウンを小さくするルールを追加したものです。実際にこのルールは14回の取引のうち5回に適用され、その結果資金曲線は大幅に改善されました。

    純損益556pips、プロフィットファクター2.18、最大ドローダウン224pips とシステムトレードとしてまずまずの結果となりました。
    システム3
    システム2に対して、決済時の為替差損が500pipsを超える場合、売買ロット数を1.5倍にする
    システム2でも月に500pips以上動く場合は損失が目立ってしまうので、ロット数を増やしてプレミアムを大きく取ります。1.5倍というのは適当ですが、これが2月続いても2.25倍なので、なんとかなるかといったところです。実際には過去1年間で2回ほどこのルールが適用されました。結果は以下のようになりました。

    さらにドローダウンが小さくなり、純損益826ips、プロフィットファクター9.39、最大ドローダウン47pips と、システムトレードだったら間違いなくカーブフィッティングという結果となりました。
    これを単なるカーブフィッティングと見るか、オプションの優位性と見るかは皆さんの自由です。
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  • カバードコールの代わりの戦略

    これまでは、プット売りが権利行使されてスポットのロングポジションが建ったら、コール売りを建てる、いわゆるカバードコールの戦略を取ってきました。ドル円、ユーロ円などでは、ロングポジでスワップがつくので、利食いレベルにカバードコールを建てるのは、ローリスクでスワップ+プレミアムが得られる定番の戦略です。
    ところが、ユーロドルのようにスワップがあまりつかない上に、スポット(この場合ショートですが)ポジがかなり下で利食いレベルがほど遠い場合、カバード戦略(この場合カバードプット)もあまり効果がありません。
    そこで、今回、ユーロドルのカバードプットが満期になるので、別の戦略にしてみました。具体的なポジションでその手法を説明します。
    今、1.3616 でユーロドルのショートポジションがあります。現在のスポットレートは1.3641です。これだけのポジであればカバードプットでもいいのですが、実はもっと下にショートポジションがいくつかあります。近い将来ユーロドルが大幅に下落する見込みもありません。
    なので、スポットのショートポジションはしばらく保持するという前提で、スポットの売値を上げるという考えでオプションを建ててみました。具体的にはスポットポジションを決済して、1ヶ月満期で1.3650ストライクのコールを売り建てました。プレミアムは97pipsでした。
    これで、利益は97-25=72pips となります。この戦略はカバードプットで得られる為替差益を放棄する代わりに限られた利益を得るものですが、従来のカバードプットで権利行使されない場合、スワップ+カバードプットの利益よりは大きいものになります。またレートが上がったとしても、スポットポジションの売値を上げることができます。
    カバードコール(プット)であまり利益が見込めない場合は、スポットを決済して再びプット(コール)売りを仕掛けるのもありかなと思いました。
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  • オプションのリスク管理

    よくオプションの売りはリスク無限大と言いますが、実際には最大でもスポットポジションと同じです。言い換えれば、オプションのリスクはスポットより常に低いわけです。
    ただ、ここに落とし穴があり、リスクが低いと、どうしても欲が出てポジションを重ねがちになります。過去に失敗したのは、オプションの戦略として失敗したのではなく、リスク管理に失敗したのです。
    投資効率をできるだけ上げようとすると、現在のリスクの許容範囲ぎりぎりでできるだけ多くの枚数を売買する必要があります。価格の変動に伴ってリスクも変化しないということであれば、最適な売買枚数を算出することができるでしょうが、オプションの場合、リスクの変化が非常に激しいのが特徴です。
    以前、オプションでVaRなど最適な投資額を出そうとしたこともありましたが、結局は急激な変化にポジションの調整が追いつかないということがわかりました。リスク管理とはやはり、常に最悪のシナリオを想定しなくてはならないということなので、オプションでの最悪のケース、リスクがスポットと同じになるという状態で考えないといけないという結論に達しました。
    現在、ターゲットレバレッジを算出して、それを目安に投資額を決めていますが、このターゲットレバレッジは、99%VaRから出しています。それぞれのポジションを単独の通貨単位に分解して、それぞれがすべて1%の確率で損失の出る方向に動く場合まで許容しています。
    またこのターゲットレバレッジも相場のボラティリティにより変化します。最近はボラが5%~7%と低い状態が続いているのですが、やはりここも最悪のケースを考慮すると、10%程度でも耐えられるようにする必要があります。
    このように何重にもリスクをコントロールすると、投資効率としては必ずしも最適にはなりませんが、その分、破産確率をかなり下げることができます。資産が少ないうちはある程度リスクの高い運用も必要でしょうが、資産が増えるに従って、リスクを下げる必要があります。リスクを下げても十分な利益が出る状態、これが最終的な勝者の運用なのだと思います。
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  • スワップ派のためのオプション取引

    スワップ派で、既に外貨の買いポジションがあり、スワップ益が着々と増えている人はいいでしょうが、これからスワップ派として始めたい人はどうすればいいでしょうか?
    スワップ益は買いポジションを取らなければ全く入って来ないので、何とかポジションを取りたいところです。
    しかし、ユーロ、ポンド、豪ドル、NZドルなど既に上がってしまった通貨も多いですし、これまでそう上がっていなかったドルも、高値を更新している状態で、なかなか手が出しにくくなっています。
    こんな時、ポジションを取らずに、スワップ相当の利益が得られる方法があります。それがオプション取引です。簡単な例を挙げてみます。
    今、ドル円が123円まで上昇しています。ちょっと前の121円くらいの押し目で買っておけばよかったなあ、と思う場面です。ここでいくつか選択肢があります。
    1.もう一度121円まで戻るのを待つために、121円に指値注文を入れておく。
    2.このまま上がってしまうかもしれないので、今、123円で買ってしまう。
    普通はこのような選択しかできないでしょうが、オプション取引ができる人はもう一つ、
    3.1ヵ月後に121円より円高になったらドル円を売る権利を売る。
    という選択ができます。
    売る権利を売るなんて変な言い方ですが、この取引が成立するということは、どこかに売る権利を買う人がいるわけです。売る権利を買った人は121円より円高になればドル円を売り建てることができますが、円安のままならポジションを取る必要はありません。いわゆるリスク限定です。でもその代わり、売る権利を売った人にオプション料(プレミアム)を支払う必要があります。なので、売る権利を売った人は、売買が成立した時点でプレミアムを受け取ることになります。
    ここから二つのシナリオがあります。まず、1ヵ月後に121円より円安の場合、オプションは満期を迎え無価値になるので、何も起こりません。最初のプレミアムだけが残ります。つまり、買いポジションを取らなくても、スワップの利益に相当するプレミアムを利益とすることができます。
    一方、121円より円高になった場合、売る権利を買った人が権利を行使し、売りポジションができるので、それを相殺するために、買いポジションを建てなくてはいけなくなります。ここで、買いポジションを建てたくない場合だと意味がないのですが、もともと121円で買いポジションを建てたかったのですから、ある意味希望通りになったわけです。ここからスワップ生活が始まります。
    この場合のオプション取引の利点は、指値注文を入れて、指値が刺さらなくてもスワップ相当の利益が出る、ということです。何か得した気はしませんか? オプションの売りはリスクが高いと言われますが、スワップ派の資金管理ができていれば、非常に相性の良い取引ができるのです。
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