2005年07月03日

「天才数学者、株にハマる」

手ぶらで為替取引から引き続いて、図書館で借りた本の紹介をします。まあ借りた本なのでほとんど斜め読みですが、読んだ端からすぐに忘れてしまうので単なる覚え書きです。

これはもともと洋書を翻訳したもので、原題は「A Mathematician Plays The Stock Market」です。直訳しても面白くないので「天才」とか「ハマる」とかつけたのでしょう。

で、確かに著者は数学者です。マーケットの理屈を数学的に理解している人間がなぜ、ワールドコムという将来破綻してしまう株を買い続け大きな損失を出してしまったかということが自虐的なネタとしてしつこく触れられています。そういう人間が冷静になってマーケットを説明しているというところにギャップがあり、読者の共感を得ようとしている感じです。

章立てはこんなものです。

第1章 何が市場で「正しい」のか?―他人の予想を予想
第2章 投資家の行動は合理的か?―恐れと欲がもたらす錯覚
第3章 テクニカル分析は役に立つか?―トレンド、群衆行動、波動
第4章 市場はどこまで効率的か?―偶然と効率的市場
第5章 ファンダメンタル分析は役に立つか?―バリュー投資と金利の考え方
第6章 リスクといかにつき合うか?―オプション、リスク、ボラティリティ
第7章 分散投資は有効か?―ポートフォリオの組み方
第8章 株価変動はカオスか?―ネットワーク、カオス、フラクタル
第9章 投資理論はパラドックス?―市場を超越できない投資家

内容的には市場、投資そのものや、それに関わる人間の心理面を簡易な数式や確率で説明しようとしているので、実際に株などの投資を始めたばかりの読者には参考になることは多いかと思います。

しかし、人間は必ずしも合理的な行動を取らないと言いながら、市場は効率的でもあり、効率的でもなしという中途半端な立場で、どちらかというとテクニカル分析やファンダメンタル分析には否定的なので、実際の投資戦略については参考になるところはあまりありませんでした。

あと、原文での英語でのギャグを無理やり訳そうとしているからかちょっと読みにくいところも難点でした。

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