2007年03月24日

新生銀行のパワード定期

今日の新聞に、広告で不当表示があったと指摘されていた新生銀行のパワード定期プラスですが、これ見たところ、オプション取引だったので、ちょっと調べてみました。

同じ金融商品としてシティバンクのプレミアムデポジットがあり、以前、これについてはブログで記事を書いたことがあります。

シティバンクのプレミアムデポジットの続き

問題のパワード定期プラスは満期が1年以上と長期のものなので比較はできませんが、半年未満のパワード定期というものがあったので、それをシティバンクのプレミアムデポジットと比較してみました。

オプション取引の見方をすると、円を元手に始め、円高になるとドルに変わるものは、ドル円のプット売り、逆にドルから始めるものはドル円のコール売りです。比較ができるのは、1ヶ月ものと3ヶ月ものでストライクが開始時のレートと同じものと差が1円のものだけでした。

USD/JPY short put
		citi	shinsei
1ヶ月	0円	7.95%	7.44%
	1円	4.70%	3.51%
3ヶ月	0円	4.45%	5.10%
	1円	3.40%	3.44%
USD/JPY short call
		citi	shinsei
1ヶ月	0円	8.40%	7.41%
	1円	4.85%	4.01%
3ヶ月	0円	5.05%	5.42%
	1円	-	4.31%

これを見ると、1ヶ月ものだとシティが有利、3ヶ月ものだと新生が有利ということになりますが、それはあまり重要な差ではありません。そもそも通貨オプションでは、ドル円のように金利差が大きい場合、プットの方がコールよりプレミアムは高くなります。

しかし、シティの場合も新生の場合も同じくコールの方がプットより高くなっています。これについて以前の記事では、各銀行内で売買が閉じているからかとか適当に書いていましたが、今回の結果を見ると、これは明らかに取り扱う銀行が確実に利益が出る仕組みになっているのだと思いました。

つまり、プットでは相場より悪く、コールでは相場よりよいプレミアムを提示していますが、単純に平均すれば相場より悪いプレミアムを提示していることになります。しかも、国内の顧客を相手にしていれば、通常円から始めるのでプットの方が多いはずです。

ということは、コールで多少よいプレミアムを提示したとしても、多くはプットから入るとすれば、プットでの大きなプレミアムの差がまるまる銀行の利益となるわけです。

まあ、普通の金融機関は絶対損をしないよう商品を作るわけなので、詐欺とまでは言えないでしょうが、そういうからくりがわかってしまうと、手数料が高いなあという感じがします。今後、多くの業者が通貨オプション取引を扱うようになれば、すぐに駆逐される商品だと思います。

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