2008年05月04日
「物語(エピソード)で読み解くデリバティブ入門」
オプション取引をやっていると「デリバティブ」という言葉についつい引き寄せられる。この本も本屋でたまたま目にとまったもの。
この手の入門書は、本当に初心者向けに広く浅く書かれたものか、難しい理論を数式を使わずに簡単に解説したものかどちらかだと思っていた。
しかし、この本はちょっと趣向が異なり、「物語(エピソード)で読み解く」とタイトルがついている通り、確かに色々な昔話が各所にちりばめられている。
最も興味深かったのが、やはり江戸時代の米先物取引の話。
世界で最初の先物取引が日本で行われたっていうのは有名な話だが、ここまで多くの史料を引用してその当時の様子を再現している本は初めて見た。
さらにその価格を全国に正確に伝達するネットワークが存在していたということも初めて知った。
ちょっとしたデリバティブの歴史書になっていて、面白く読めるものだった。
ただ、いきなりデリバティブは???という人は下の姉妹書「物語(エピソード)で読み解くファイナンス入門」から始めた方がいいかも。
2007年10月13日
「ランダムウォーク&行動ファイナンス理論のすべて」
久々に書籍のレビューです。
題名の通り、ランダムウォークと行動ファイナンス理論についてわかりやすく書かれています。
専門書ではなく一般書なので、理論といっても数式などは使わず、例を使って専門的なキーワードを説明し、さらにそれぞれのキーワードの関係が図示されており、理解しやすいものとなっています。
まずは、投資で失敗した人、うまくやれば絶対に儲かると夢見ている人にお薦めです。
要は、相場は基本的にはランダムウォークだが、行動ファイナンス理論で説明されるランダムでない部分がわずかにあるという話です。まあ、それだけだったら、なあんだ、ってことでしょうが、そのわずかに残されている可能性に対する投資方法についての著者の考えが述べられているところが本書のスパイスとなっています。
しかし、成功するためには、借り物ではない、自分自身のやり方を身につけるための努力が必要、という締めにがっかりする人には、お薦めできません。
手前味噌ですが、ランダムウォークについて色々と調べた記事があります。→こちら
2006年10月30日
消えた案内メール
以前紹介した、通貨トレーダーとオプショントレーダーのeマガジンですが、これは無料で購読でき、発行されるとダウンロードページがメールで送られてくるシステムです。
最近案内メールが来ないからおかしいなあと思っていたら、どうやらSPAMと認識されて消されていたらしいことが判明しました。確かに英語のメールで購読者に一斉に送られてくるから引っかかってしまったのかもしれません。
最近、SPAMフィルタで消えてしまうメールも多いということなので、おかしい時は確認した方がいいですね。
ところで、このeマガジン、今月号と先月号は無料でダウンロードできるようになっていますが、バックナンバーは有料です。今年4月から購読しているのですが、英語なのでなかなか読めません。
どこか日本語版出してくれないなかあなんて思っていますが、無料で出すには相当スポンサーがつかないとだめでしょうね。
それぞれのサイトは以下の通りです。
2006年09月14日
「最強のポイント・アンド・フィギュア分析」
今回、ポイント&フィギュア作成ツールで参考にした資料はこれ。
基本的には3枠で反転。1枠をいくつにするかは、トレードの手法にもよるが、ドル円の日足チャートの場合、1枠0.5円くらいが適当か。
チャートの更新方法は、現在、このようなチャートの場合、
118.50 ×118.00 ×117.50 ○×117.00 ○×116.50 ○ 116.00 115.50
高値が118.50以上になれば
×118.50 ×118.00 ×117.50 ○×117.00 ○×116.50 ○ 116.00 115.50
と118.50の枠に×を追加。逆に安値が116.50以下になれば、反転して、列を変えて○を3個記入。
118.50 × 118.00 ×○117.50 ○×○117.00 ○×○116.50 ○ 116.00 115.50
こんな感じです。なので、この方法だと、反転したところで、○と×の位置は一つずれます。
SAXOのチャートでは、反転したところの○と×の位置が揃っていたりずれていたりなので、ルールが違うようです。
2006年09月07日
「外国為替のオプション」
為替王さんのメルマガで紹介されてからアクセスも増え、ブログ村ランキングも13位まで上がってきました。
今日はオプションに関する本を一冊紹介します。
これはオプションでも外国為替に特化したもので、外国為替に関する様々なオプション取引が説明されています。まだ個人投資家が手軽に為替オプション取引はできないので、機関投資家、ヘッジファンドなどの実務家向けと位置づけられています。
もともとは、アメリカのビジネススクールでのテキストとして書かれたものなので、こうすれば儲かるといった類の本ではありません。かと言って、オプションの理論だけを並べただけのものでもなく、実際のオプション取引の事例を交えて、最小限の数式も使いながら具体的に解説されています。
オプション取引は、スポットポジションのヘッジのために利用するという先入観があったのですが、そうではなく、まずオプション取引があり、それをヘッジするためにスポットポジションを使うことがよく行われていると書かれていました。
オプション価格の変動リスクは単にレバレッジではなく、原資産の変化に対するオプション価格の変化(デルタ)なので、この傾きに合わせてスポットポジションの量を変えていくそうです。大口取引だからできるヘッジ方法です。
そのようにリスクヘッジをちゃんとやっていれば、とても年率何百%なんていう利益は期待できないということがわかります。逆に破産するということも同様の確率であり得ないということでしょうが。
2006年08月31日
為替王さんのEBOOK
もう二度と情報商材には手を出さないと決めたはずでしたが、為替王さんのEBOOKということで購入してしまいました。
ページ数でいうと304ページということですが、大きなフォントで書かれているので、PC上で十分読めます。印刷すると結構かさばってしまうでしょう。
話し言葉の対話形式で書かれていて読みやすいです。1時間もあればざっと読めてしまいます。かなり初心者を意識して書かれているようです。
テクニカル分析についてはそう目新しい内容はなかったのですが、ファンダメンタルズについては当方も初心者同然なので、なかなかためになる内容でした。
ただ、為替王さんのブログやメルマガをずっと読んでいる人にとっては、重複する部分も多いのでちょっと物足りないと感じるかもしれません。
私は個人的にはプロのファンドマネジャーがリスクヘッジのために行っているデリバティブ取引などの話があるかと期待したのですが、そこまでは踏み込んでいないので残念でした。
オプションなどのデリバティブ取引については為替王さんにメールで質問してみたので、返信があったらまたご報告します。
為替王さんのEBOOKは以下のサイトからどうぞ。
2006年06月11日
無料eジャーナルの紹介
今回は無料の為替取引、オプション取引関係のeジャーナルをご紹介します。
残念ながら英語なので、ちゃんとは読んでいないのですが、ファンダメンタル、テクニカル、トレーディングシステムなど幅広い範囲の記事が書かれています。
2006年04月16日
「基礎から作るMovable Typeブログデザイン」
最近はブログは無料で作るのが普通だと思いますが、わざわざレンタルサーバー借りたり、自宅でサーバー建てている人にとっては、ブログが好きなようにカスタマイズできるのが魅力ですね。
といっても、ブログ自身結構複雑なシステムですから、ちょっとhtml 知っているだけではカスタマイズはできませんでした。これまで雛形のサンプルを利用してきたのですが、色々と細かいカスタマイズがしたくなったので、ちょっと本を買ってみました。
Movable Type というブログシステムを使って0からブログをデザインしようという本です。最新版の3.2には対応していないのですが、今ここで使っているのも3.17と古い方なので、特に問題はありません。今までスタイルシートすら知らなかったので、ブログデザインというよりスタイルシートの勉強という感じです。
0からブログをデザインするのは結構大変だということがわかりました。これからちょっとずつ、いじっていこうかと思います。
ちょっと為替取引とは直接関係ない話題でした。
為替ブログランキング 現在12位
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2006年02月05日
「FXスイングトレードテクニック」
ちょっとアマゾンのギフトカードが余ったので買ってみました。
最初は単なる「こうやったら儲かりました」本の類かと思っていました。
またそうであったとしても、独自のトレーディングシステムでも書いてあれば参考にしようかと思ってましたが、それらの期待はことごとく裏切られました。
著者の田平さん、なんで「ドクター田平」なんだろうと思ってましたが、略歴見て驚きました。
なんと京大の経済学部出た後、阪大の医学部出てお医者さんになっている方です。
これは、前回紹介した「勝者もなく敗者もなく」に出てくる元音楽家のトレーダー田中さんの時に匹敵する驚きです。
単に文系から理系に転進したというだけではありません。京大、阪大と言えば、行きたいと思って誰もが行けるところではありません。こういう特殊な経歴に弱い私は、この本を真剣に読むことにしました。
本題はFXスイングトレードテクニックなのですが、特に独自のシステムを使っているわけではなく、基本はMACDで、フィルタとしてスローストキャスティクスを使うというスタイルです。著者はむしろ一般的なテクニカル指標を使うべきだと言っています。
この本で強調されているのは、投資テクニックではなく、投資哲学です。当たり前だけど、誰もが陥りやすいポイントをわかりやすく説明してあります。
「効率的市場仮説」など経済の用語も使いながらも、テクニカル指標の感度と特異度をがん検診に置き換えて説明しているところが面白いです。
テクニカル指標が万能ではないことを、風邪一つとっても医師の処方はマニュアル通りではないということに例えてあり、なるほどと思いました。
前述の田中さん同様、田平さんのバックグラウンドが矛盾なく投資哲学に表れており、そういう意味で説得力がありました。
最終章でシステムを使った自動売買について触れてあり、感情を排除した究極の投資法と書かれてありますが、システムを作るのは人間だと締めくくられています。
私は工学系の人間で、システムを厳密に定義してプログラミングしたいと思っているので、直接参考になることはありませんでしたが、自分の得意分野の考えを投資テクニックに取り込むことで、他人に惑わされない自分だけのシステムが作れるのだと確信しました。
2005年12月04日
「勝者もなく、敗者もなく」
この本は以前、トラバ先のブログで紹介されていたもので、いつか読みたいなと思っていました。
特にトレーダーになった音楽家、田中雅さんのお話です。
確かにチェリストと為替トレーダーを結ぶ接点は普通に考えて思い当たらない、その一般人に理解できない意表性がネタなんでしょうが、この話だけでなく、氏に関するブログなどを読んだところ、接点が見えてきました。
氏はなるべくしてトレーダーになったのだと思います。しかもシステムトレーダーに。彼はもともと音楽より工学の才能に長けていたそうです。そのまま工学の分野に進んでも成功はしていたでしょうが、今のように世間から注目される存在になっていたかどうかはわかりません。
私もそうですが、人生の中で趣味として音楽をたしなむ時期を経験する人はかなりいると思いますが、大学進学時に全く方向転換して音楽家を目指そうという人はほとんどいないでしょう。私はむしろ、ここでの転進に驚きを覚えました。しかも、中途半端でなく、プロの音楽家として名をはせる領域まで到達したというのですから、ある意味天才です。いや、わずかな才能を備えた上での努力の賜物といった方が正しいでしょう。
このように高度に工学と音楽のセンスを身につけた人間であれば、わずかな金融取引の経験がきっかけとなってトレーダーに転進するということは不思議なことではないと思います。まあ、自分もそうなりたいと思っているから勝手にそう決め付けているだけかもしれませんが。
この本の中で印象に残っている言葉は、
「決定的なアイディアは非常にシンプルだけど、誰も考えたことがないものである」
「芸術でも科学でも本当に優れた人はルールからはずれている。ただ、本当にはずれてしまったらダメな人である」
です。確かにその通りだと思うのです。私はコンピュータやプログラムは好きですが、コンピュータミュージックはあまり好きではありません。それは人間の演奏は完璧に楽譜に忠実に行われているわけではなく、音程にしても、リズムにしてもわずかなずれがあるからなのだと思います。そのずれを人間に心地よいものにコントロールできるかどうかがプロとアマとの決定的な違いなのでしょう。
これはシステムトレーディングの世界にも当てはまります。ちょっとした試行錯誤で新しいルールを作ることはできますが、それは本当に相場のツボを押さえた決定的なものではなく、たいていは単なるカーブフィッティングにしかすぎないので、すぐに破綻してしまいます。シンプルだけど誰も考えたことのないルール、しかもそれがわずかなずれを伴って相場と共鳴する。ここまで到達した人がプロのシステムトレーダーとなれるのでしょうね。
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